格安航空券を予約するには

海外旅行では、航空券の費用を出来るだけ抑えたい。それには、LCC(格安航空会社)のチケットが良いのか、それとも一般航空会社のPEX航空券や格安航空券が良いのか?

各航空会社により、それぞれ格安の航空券を販売しているので、格安でチケットを手に入れるには、LCC航空券の他、一般の航空会社の各種航空券を(格安航空券とPEX航空券)を調べてみる。

航空券の種類

LCC(格安航空会社)航空券とは

LCCとは、ロー・コスト・キャリアーの略で、通常インターネットのWEBサイトで販売されており、オンライン方式でクレジットカード決済で払いで航空券を購入することが出来る。

東南アジアでは、エアアジアが20年近く前に設立されて以来、ジェットスターをはじめ多くの航空会社がLCC業界に参入して来ている。一方、国内のLCC会社としては、スカイマーク、ピーチ(バニラエアーと吸収合併)、ソラシドエアなどがある。

海外のLCCが日本への就航を始めたのは、エアアジアの2010年が最初で、後にスクート、ノックエア、セブパシフィックなどが就航している。最近では2018年にベトジェットエアがベトナム・ハノイ、ホーチミンへの就航を始めたばかり。

LCC航空券は各航空会社のプロモと呼ばれるディスカウントチケットを利用するのがコスト的に一番メリットがあるが、販売期間と座席数が限られているので、メール会員登録などで情報を得て、早い目に予約するのがポイントである。

以下に東南アジアと日本間に航路を持つ主なLCC会社をあげる。

エアアジア

マレーシア・クアラルンプールに本拠地を置く格安航空会社。2001年12月に設立し、現在世界20 か国以上に路線を展開している老舗の格安航空会社。

日本への就航は、エアアジアの2010年12月羽田 – クアラルンプール間に、2011年11月関空 – クアラルンプール間に就航した。

その後、 2014年3月名古屋/中部、さらに同年11月東京/成田に就航したが、利用客数が伸びないことで現在は運休となっている]

2017年11月、福岡-クアラルンプール間を就航、2017年6月クアラルンプール/関西/ホノルルに就航を開始している。

次のリンクは、エアアジア就航時の搭乗記事です。

ジェットスター

オーストラリア・メルボルンに本社を置く格安航空会社。2004年5月に設立、現在世界15ヶ国に路線を展開している。

また、その傘下のジェットスターアジアエアウェイズ、およびバリューエアは、シンガポールを拠点に、バンコク、ホーチミン、香港、マカオ、クアラルンプール、コタキナバル、ペナン、シエムアップ、プノンペン、マニラ、台北、ヤンゴン、スラバヤ、シャンタオ、ハイコウなどを含む海外15都市へ運航を行っている。

更に、2008年ベトナム航空の子会社であるエアーパシフィックを傘下に入れ、現在ジェットスター・パシフィックとしてベトナム国内路線はホーチミン、ハノイ、ダナン、フエ、ビン、ハイフォン、そしてニャチャンなどの主要都市に運航している。

ジェットスター搭乗記は、下記リンクを参照下さい。

ジェットスターの公式サイトです。

スクート

スクートは2011年11月、シンガポール航空により長距離国際線の格安航空会社(LCC)として設立された。

日本へは、2015年7月関空~ドンムアン~シンガポール線、関空~高雄~シンガポール線を就航した。その後、2016年7月成田〜ドンムアン〜シンガポール線を就航した。

スクートに搭乗した時の記事を下記リンクに示す。

ノックスクート

ノックスクートはタイの格安航空会社ノックエアとシンガポールの格安航空会社スクート他の共同出資の格安航空会社として2013年12月設立された。

日本への航路は、2018年6月、成田 – ドンムアン間、2018年10月、関空 – ドンムアン – 間を就航した。

タイ・ライオン・エア

2013年12月インドネシアのライオン・エアの合弁により設立された。

日本へは、2018年12月にドンムアン-成田に、2019年2月に福岡、3月に名古屋/中部、関空に就航したばかり。

ベトジェットエア

ベトジェットエアは、ベトナム初の民間航空会社で2011年12月に国内便が就航したLCC会社。

日本への航路は、2018年11月関空-ハノイ線、同年12月に関空-ホーチミン線が就航しており、また、2019年1月には、成田-ハノイ線の就航が開始されたばかり。

一方、ベトナム国内には17の都市を結んでいるため、ベトナム旅行の際には便利である。

セブパシフィック

フィリピン・セブに本拠をおく格安航空会社。1996年3月に航空業界に参入したセブパシフィックは、2001年11月に国際線に就航し、現在バンコク、プサン、広州、ホーチンミン、香港、ジャカルタ、コタキナバル、クアラルンプール、マカオ、大阪、ソウル、上海、シンガポール、台北の各都市に運航している。

下記リンクは、セブパシフィックに搭乗した時の記事です。

下記リンクは、セブパシフィックの公式サイトです。

春秋航空

春秋航空は中国上海に本社を置く格安航空会社。2004年5月26日設立、2010年7月茨城-上海/浦東間に春秋航空として初の国際線チャーター便が就航した。現在週3便運行しているが、2011年3月27日から週5便に増便予定。また、高松-上海/浦東も2011年3月27日より、週4往復をチャーター便として就航予定。この他、佐賀・熊本への就航も検討されている。現在、月茨城-上海/浦東間片道4,000円、高松-上海/浦東間片道3,000円で販売されている。

春秋航空の予約サイト

韓国系LCC

他には、韓国のLCCがとして、済州航空がソウル(仁川)-大阪(関西)、北九州、名古屋間に、エアプサンが釜山-関西、福岡間に定期便を就航している。

上記の格安航空会社では定期的に販売促進キャンペーン(プロモーション)を実施しており、会員登録をしておくと、定期的にメールで格安料金を知らせてくれる。席数に限りがあるので、予約をする場合するは早めに申込みをしよう。

一般航空会社の販売する格安航空券

これらの格安航空会社に対し、通常の航空会社も割引料金のチケットを販売している。それには、下記2種類がある。

格安航空券

もともと、旅行業者がパッケージツアーなどを企画する際に適用される運賃形態の航空券であるが、航空券のみの販売も行われている。したがって、我々利用者は航空会社からでなく、旅行業者から購入することになる。

PEX航空券

航空会社が直接販売を行う正規割引運賃(PEX運賃)形態での航空券。これは、航空会社のWEBサイトで直接予約購入が可能である。

格安航空券の探し方

では、このような多くの種類の航空券をどのように手配・予約すればいいのだろうか。

予約・手配のいろいろ

  1. 航空会社のオンライン予約システムでオンライン予約
  2. 航空券予約サイトでオンライン予約
  3. 航空券Webサービスで格安航空券を調べて照会・予約

それぞれ一長一短があるが、まず航空会社のオンライン予約システムの場合、PEX航空券が販売されているかどうかの確認が必要。いつも販売されているとは限らないので、キャンペーンなどの情報を入手する必要があるので少し手間がかかる。

また、多くの航空会社を全てチェックするのは困難なので、この方法を取るのは、航空会社の会員などで、メール等で情報が得られる場合に限られる。

次に、航空券予約サイトでオンライン予約する場合、その場で空席が確認できるので非常に便利である。その反面、予約サイトにより手数料などが違うため、同じフライトでも金額が異なることが多い。

また、注意したいのは、予約サイトにより扱う航空会社が異なり、特にLCCなどの取扱いがないサイトが多く、また手数料も予約サイトにより違うことが多いため、他の予約サイトと比較する必要も出てくるので手間がかかる。

航空券Webサービスでは、格安航空券が複数の旅行代理店から提示されており、いろんな航空会社の格安航空券を調べることが出来る。

この方法は少し手間がかかるが、WEBから複数の旅行代理店に照会(問合せ)をかけることで航空券の空席情報や最終運賃を得ることが出来るので便利なことが多い。(オンラインでは出来ない)

以下に各予約方法の詳細を説明する。

航空会社のオンライン予約システムで探す

航空会社のオンライン予約システムについては、各航空会社の予約サイトを開くことで可能である。

航空会社を絞り込んでいる場合、またはキャンペーン、ディスカウントなどで航空会社が予め分っている場合は、この方法を利用すると良いが、LCC以外の一般航空会社のサイトを順にアクセスして調べるには、時間的に効率が良くない。

一般航空会社のPEX航空券などを調べるには、航空券Webサービス(後述)でフライト検索することをオススメする。

オンライン航空券予約サイトで航空券を探す

エアトリやエクスペディアなど、オンラインで航空券を予約するシステムを航空券予約システムと言う。

下記は、エクスペディアの予約システムで、リンクをクリックすると、例として、関空からバンコク行きのフライトが安値の順に一覧表示される。

フライトは、一部のLCCを含んで一般の航空会社の航空券が安値順で表示される。

自分の条件に合ったフライトを探すには、直行便/経由便、航空会社、出発時刻などで絞り込むことも可能である。

料金には、往復料金を示しており、航空券、航空税、燃油サーチャージ、手数料などが含まれている。

ただし、LCCの場合、委託手荷物等は航空券予約後、それぞれのLCCのサイトに行き、追加申込みが必要となり、2度手間となる。したがって、LCCの場合は料金だけ参考にして、LCCサイトで申込むのがベター。(ただし、料金が変わる場合がある)

一般航空会社のPEX航空円は、委託手荷物が含まれており、空席照会も出来るのでオンライン予約が出来るが、格安航空券は扱っていない。

格安航空券については後述の航空券Webサービスで調べることが出来る。

関空-バンコク 格安航空券を探す

ただし、この予約システムは数多く存在し、それぞれのシステムを比較してみると、同じ航空券が表示されない。またあっても料金が違っている。また、LCCの場合の委託手荷物などのLCCサイトでの追加購入など、いろいろと複雑で一度のアクセスでは済まない。

航空券Webサービスで格安航空券を探す

格安航空券は旅行業者がパッケージツアー用に一般航空会社から仕入た航空券を単体で販売しているものでオンラインでは購入できない。

この格安航空券を手配するには、航空券検索システムを利用すると良い。ここでは、エイビーロード社が提供している航空券Webサービスを使って最安値の格安航空券を検索して見る。

旅行会社によっては、格安航空券以外に、PEX航空券や一部のLCC航空券も販売しており、総合的に比較するにも便利に使えるサイトである。

次の例は、東京からバンコク行きの航空券を検索した結果を安値順に示している。(関空からの場合、出発地を大阪に変更して検索ボタンを押すと検索結果が表示される)

ウェブサービスデータベースが異常な値を返しました。

オススメの航空券予約の方法

このように、予約する前に格安の航空券を探し出すのには大変な労力が必要となる。ここで私のオススメの航空券検索方法を示す。

まず、出発地と目的地を入れて、航空券Webサービスを使って航空券を検索してみる。そこに表示された各項目の期間や航空会社、オープンジョーなど条件に合う航空券をクリックして日付毎の最安値を調べる。

場合によっては、そこで照会をすれば、旅行代理店から空席照会や合計料金の確認を取ることが出来る。(同時に複数社に照会することをオススメする)

次にLCCの確認。行き先により選択するLCCが異なるが、エアアジア、スクート、ベトジェットなどで調べると経由する場合も東南アジアの各国に行くことが出来る。

おおよその航空会社の目処がついたところで、オンライン航空券予約サイトを見て価格チェックを行い、最終的に航空券を予約する。

以上の方法は、かなりの手間を強いられるが、渡航時期や航空会社の販売方針などで一概にひとつの方法では格安の航空券を求めるのは難しいため、結果的にはいい方法と考えられる。

用語解説

ストップオーバー

格安チケットには、直行便でなく、途中どこかの都市で乗り継ぐ場合がある。これをストップオーバーと言うが、乗継地で次の飛行機を待つ必要がある。

これは、その航空会社が直接目的地の都市に路線を申請できないためで、例えば、中国系の航空会社(中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空など)の場合、北京、上海、広州等の中国の都市で一旦降機し、別の便で最終目的地へ行くことになる。この場合、当日乗継が可能かどうか、できない場合、宿泊が必要です。

これをうまく利用すれば、乗り継ぎ都市で滞在することも可能である。例えば、関空-香港(ストップオーバー)-ホーチミンのチケットの場合、香港で降りて観光することも出来る。

オープンジョー

格安航空券の中には、複数都市を選択出来るものがある。この場合、往路の到着都市と帰路の出発地を別の都市に選択することで、一種の周遊的な旅行が可能となる。この航空券を「オープンジョーが可能」と言う。もちろん、到着都市と出発都市との間の移動は各自の費用負担となる。ストップオーバーと組合わせれば4都市を周遊する航空券も格安で購入出来る。(料金はどの組合せでも変わらない)

ストップオーバーとオープンジョーを使って周遊する

例えば、次のような航空券の買い方をすると、5都市を周遊できる。

中国国際航空で実際に航空券を購入・搭乗した例:
往路は、関空から香港までを、復路はオープンジョーでマカオから関空までの航空券を購入する。すると、

往路:関空-上海-成都-香港
復路:マカオ-北京-関空

の旅程となって、上海、成都、香港、マカオ、北京の5都市を周遊することが出来た。(香港-マカオ間はオープンジョーのため、自費での移動となるが、他は全て航空券に含まれる)

一方、航空券料金は、関空から東南アジアの各都市(例えば、バンコクやホーチミンなど)往復料金と同じである。

他の航空会社でもどうようなことが可能である。例えば、ベトナム航空であれば、往路ホーチミン経由で別の国のある都市へ、復路をその都市とは別の都市へ移動し、そこからハノイ経由で帰国するなど。

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