カンチャナブリには悲しい歴史が・・・ カンチャナブリ2013.01.03ここカンチャナブリ駅近くに戦没者共同墓地がある。第二次大戦で旧日本軍の捕虜となり泰緬鉄道建設中に過酷な労働により命を落とした多くの兵士が眠っている。一つ一つの墓石には名前、階級、出身地などが刻まれており近親者からの言葉が添えられていた。 ここには約7000人の連合軍兵士が祀られ日本兵はいない。オランダ人旅行者が日本の兵士が祀られていないのは日本が戦争に負けたからか?と聞いてきた。複雑な思いで「日本も戦没者の遺骨収集には積極的で、我々の祖先のことを大切にしている」と答えた。チュンカイ戦争墓地にも多くの戦没者が祀られている。多くはイギリス人兵士とオランダ人兵士で、旧日本軍が行った捕虜への強制労働とは言え、日本人としてそこですれ違う欧米人に対し、複雑な気持ちを感じた。 クウェー川を少し下がったところに日本人の銅像があり、少し気を取り直した。彼の名前は、ナガセタカシ(旧姓フジワラ)。戦争中、彼は大学生であったが、旧日本軍の通訳として泰緬鉄道建設に従軍した。戦後、彼は建設中に亡くなった外国人捕虜の遺骨を収集するため遺骨収集団に参加した。それがきっかけとなり、旧日本軍の行いについて心を痛め、僧侶となって社会貢献に身をささげることに決心し、クウェー川平和基金を設立した。クウェー川鉄橋近くの戦争博物館には、戦時中に使われた武器などが展示されている。また、この建物から鉄橋を見渡すことが出来る。