海外から日本のテレビを見る

少し長めの海外旅行や滞在では、日本のテレビを見たくなることがあります。ニュースだけでなく毎週見ているドラマなども気になるもの。
以前タイ・チェンマイに1ヶ月ステイを計画した時、「海外から日本のテレビを見る方法」を調査し、実施したことがある。
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しかしながら、この方法はメーカー(アイオーデータ)から突然「サービスを終了する」との通告メールがあって今では使えなくなった。メーカーへ問い合わせると「当該製品は米国メーカー製品で、メーカー側からサービス終了の通知があったためで、今後、自社製品を発売するので、それを購入下さい」との言い分で、はなはだ身勝手な内容だ。私としては、たった3年半しか使っていないのに「新しいのを買え」と言う消費者軽視の「アイ・オー・データ」の企業理念にあきれ、購入検討する気さえしなかった。

そこで、他に方法を探すことになり、PANASONIC、TOSHIBAなどの大手メーカーから専門メーカーの製品まで、「海外から日本のテレビを見る方法」を調査し、今回紹介する方法を考え、実践した。この方法は、テレビチューナを購入し自宅に設置するため、他の方法に比べ、初期費用のみの負担(約1万円強)で、月払いなどのランニング費用が一切掛からないのが最大のメリットである。また、海外のみならず、国内や家庭内でもテレビが見られるので、いろんな面で活用できるのもお奨めのポイントである。

まず、自宅側で準備するハードウェアは、下記の機器です。
①パソコン(Windodws OS)
②インターネット接続機器(ルーター、HUB、WiFiなど)
③テレビチューナー (地デジ・BS・CS受信可)

①②は、既に自宅にあるものとして、③を新たに購入する必要がある。
私の場合、テレビチューナーは下記を購入した。

パソコン用テレビチューナー

パソコン用テレビチューナーの使用例


このテレビチューナーをパソコンのUSB端子に装着し、必要なソフトをインストールすると、パソコンで視聴、録画などが行えます。

メーカーのサイトでは、左図のように家庭内でのタブレット、スマホでの視聴や、外出して持出し再生も出来るようになっていると説明しています。

メーカーのウェブサイト:http://www.pixela.co.jp/products/tv_capture/pix_dt295/

私の場合、この方法を使わず、Google リモートデスクトップ(Googleサイトから無料ダウンロード可)を利用しますので、自宅内LAN・WiFiを経由して家庭内での視聴はもちろん、国内・海外からインターネット経由で視聴できるようになります。実際に使ってみて、リアルタイム視聴から録画予約まで非常に便利に活用出来るのが分かりました。

セットアップは簡単です。まず、テレビチューナーをUSBポートに差込み、テレビチューナーソフト(メーカーウェブサイトから無料ダウンロード可)をインストールします。インストール後、ソフトを起動すると、テレビが映ります。

次に家庭内の別のパソコン(またはタブレット)からの視聴について説明します。
Googleのサイトに行き、リモートディスクトップをダウンロードしパソコンにインストールします。
この作業は、テレビチューナーを装着したパソコン(以下、チューナー側パソコン)とテレビを視聴するパソコン(以下、視聴側パソコン)の双方に必要です。チューナー側パソコンをリモートパソコンとして設定(「リモート接続を有効にする」をクリック)し、視聴側パソコンからチューナー側パソコンを選び、接続します。この時、チューナー側パソコンで設定したPINコードを入力すると、家庭内LAN・WiFi環境で、パソコン・タブレット等でのテレビ視聴が可能となります。この方法は、丁度チューナー側パソコンをリモートデスクトップとして遠隔操作するのと同じで、チューナー側パソコンで視聴ソフトを起動すると、視聴側パソコンでテレビが見られます。

次に、海外からインターネット経由での視聴について説明します。

この設定で、自宅外からインターネット接続環境で視聴側パソコンを起動し、Google リモートデスクトップを立ち上げると、チューナー側パソコンの名前が表示されるので、これを選択して接続するとチューナー側パソコンの画面が表示され、テレビが視聴出来ます。

ここで注意したいのが、チューナー側パソコンが起動していないと接続が出来ないと言うことです。つまりチューナー側パソコンの電源が入っていなかったり、休止・スリープ状態になっていると、リモートデスクトップ接続が出来ないのです。

そこで、チューナー側パソコンをシャットダウン、休止、スリープ状態から起動させる方法として、WOL(Wake up On LAN)を利用します。WOLとは、パソコンに装着されているLANカードが特殊パケット(マジックパケットと言う)を受信するとパソコンの電源入れ、あるいはスリープ状態から再起動させる仕組みのことです。

ほとんどのパソコンはこの機能を保有しているので、単に設定するだけで利用出来るようになります。この方法でチューナーを装着したパソコンをインターネット経由で起動(電源ON)が可能となりますので、常時電源を入れて置く必要もありません。

ただ、通常使用では、録画予約機能を利用するため、パソコンはスリープ状態にしておくことになり、録画後のスリープからの起動が必要になります。

特殊パケットを送るため、WOL(Wake up On LAN)ソフトを使いますが、多くのフリーソフトが利用出来ます。(例えばWake On LAN for Windowsなど)
ところが、ここでひとつ問題があります。自宅外からインターネット経由で自宅内LANに入り特殊パケットを送るのは、自宅にあるルーターの設定が必要となりますが、この設定が容易ではありません。(私の場合、設定にかなりの試行錯誤を行いましたが、最終的にギブアップしました)
一方、セキュリティの観点からも、自宅外からインターネット経由で自宅LANに入ることを許可するのも問題であることは確かです。

したがって、私の場合、次のような方法で、チューナー側パソコンを自宅外から起動しています。
①常時稼働のコンピュータを用意する
・・・チューナー側パソコンを常時稼働にすれば、以下の作業は不要。
(ただし、常時稼働による電気代の問題がある)
・・・私の場合、消費電力が低いラズベリーパイ3を常時稼働させて使っている。(2w×24h×25円/kw=2.4 円/日程度)

②このコンピュータをVPN(Vertual Private Network)サーバーとして設定する。
・・・私の場合、フリーソフトのsoftetherを利用。

③自宅外からインターネット経由でVPN接続する。
・・・私の場合、Windows10に標準装備のVPN接続を利用。

④視聴パソコンからssh(セキュアシェル)ソフトにてVPN(Vertual Private Network)サーバーに接続
・・・私の場合、ssh接続にフリーソフトのteratermを使用。

⑤VPNサーバー内のWOLソフトを起動。
・・・私の場合、下記の無料ソフトを利用しています。
使用ソフト名:wakeonlan、インストールは、sudo apt-get install wakeonlan、使い方は、wakeonlan xx:xx:xx:xx:xx:xx
(wakeonlanの後に続けて起動させたいサーバのMACアドレスを指定する)

⑥sshをログオフ、VPNを切断し、Google リモートデスクトップにてチューナーパソコンに接続し、テレビを視聴する。

以上が、私の提案する「海外から日本のテレビを見る」方法です。

この中で一番のポイントはWOLでチューナー側パソコンを起動することですが、これを使わない方法としては、
①常時稼働にしておく、
②録画予約をしておき、録画中に接続をかける(録画開始時にスリープ状態から起動となる)
などがあります。

ここで紹介している各フリーソフトについては、ウェブ検索で容易に情報が得られると思いますので、関心のある方は是非調べてみて下さい。もし、不明点などがありましたら、遠慮なくご相談ください。

続編(2018/06/02)
この方法で海外から、しばらく使用していたが、Googleリモートデスクトップでの視聴が動画再生には向いていないことが分り(カクカクする)、動画配信の方式を検討した。その結果、配信ソフトとしてOBS(Open Broadcaster Software)を、また、配信サーバーとしてFlazrDumperを利用して、動画配信することにした。これらのソフトはともに無料。

使い方は、自宅のチューナーパソコンに両ソフトをインストールして、OBSの設定を行うと完了。OBSがFlazrDumperにテレビ画像を配信するようになるので、ブラウザなどのビュワーソフトで配信サーバーに接続してテレビ視聴する。

参考にしたサイト:
自家製HTTPストリーミング配信のすすめ

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