ボランティア活動について(2)

以前(2015年4月3日)の記事 スリランカでのボランティア活動について で「昨年(2014年)9月26日、スリランカに来てもう半年以上が過ぎ、ボランティア活動も先が見えて来た」と紹介したが、ここはスリランカ。そんなにうまくは行かないことを実感。

前回も「今でも実習機材の購買要求書を1月末に提出したのが、全く処理されず2か月遅れても・・・」が、更に2か月遅れ、6月になってやっと、調達部門に購買要求書が届いた。

調達の担当者は、それでも私の購買要求書をどう処理すればいいのか、一向に発注の気配がない。ある時、見積比較を持って来て、「コメントを書いてくれ」とか、ある時、サンプルを持って来て「これが要求しているものか」とか、いろいろと努力しているようだった。その都度、私の方から懇切丁寧に仕様と型番、参考図面を書面で提出していた。

それで、最終的に決まったと思いきや、仕様と違ったものが入荷された。型番が先頭の6文字まで同じだが、その後の4文字が違う。「これが安かったから」とか「もう返品できない」とか。あれほど言っていたのに、何をベースに仕事をしているんだろうか、全く理解できない。

また、他の部品の例では、こちらがインターネットで探したと言ったら、「それは、ローカルマーケットでは買えない」と言って最初から聞く耳を持たない。そんなことはないだろうと、「それなら、私が部品販売店に行って、探して来る」と行って探しに出たりもした。政府機関の学校では、給料は安く、また頑張っても頑張らなくとも給料は変わらない。特に成果の出にくい管理部門では真剣に働こうと言う意欲も湧かないようだ。

P1200877パンチカワッタ (Panchikawatta) で機械部品を探す 
パンチカワッタは、自動車部品を始め、各種機械器具、部品、材料を扱う販売店が軒を並べている。
中国製が多いが、ドイツ製、日本製の高性能な機械も販売されている。しかし、値段は日本より高い。

探している部品は、パンチカワッタで見つけたが、ドイツ製で値段も高く、私の設定した予算をオーバーしていたので、購入は諦めて、部品を製作することを考えた。日本では作るより買う方が安い場合が多いが、ここでは、人件費が安いので作る方が安い場合がある。
 
そんなこんなで、約1か月が過ぎても、何も入ってこない。 それどころか、製作品については、全くの手付かず。どこも受けてくれそうなところがない。「もう、これは自作しかない」と結論付け。早速、図面を描く準備をした。事務用品販売店に行き、B2の鉛筆やら、定規やら、製図に必要な最小限のものを買った。
 
P1210058スリランカで手書きの製図をすることになるとは・・・
製図をしている風景をこの学校で見たことがないので、製図用具を買いに店を探したが、明くる日、事務所で聞くと、全く新品の製図用具一式が揃っており貸してくれた。A3までの用紙に対応しており、ドイツ製らしい。
これで作図作業が少しは捗り、10枚ほどの部品図、組立て図を作成した。

P1200940木工加工部門で製作
図面を作成すれば、木材であれ、金属であれ、なんでも学校で製作してくれる。
図面を渡しているが、どうも寸法はアバウト。

P1210191実習装置の箱
さすがに職人技。ものの1時間ほどで実習装置のボックスが完成。

図面通りではないが、イメージはピッタリ合っている。

P1210272試運転
実習装置として完成させるため、電球とファンを内部に取付け、センサーを入れた。これをPIDコントローラーに結線し試運転。

PIDコントローラーは、インド製を選んだ。そちらの方が日本製より機能性が高いため、実習には都合が良い。

P1220256インストラクターへの導入説明
関連部門のインストラクター7名を対象とした、メカトロニクス教科新実習プログラムの説明会を開き、座学と実習の講義を行った。 
インストラクターからは、予想してなかった色んな質問が出され、更に改善が必要な部分もあるが、基本的に内容は理解出来るとのことであった。

P1240287校長へ成果品の引渡し
1年のプロジェクト進捗報告を行った後、校長へ成果品として全教材をハンドオーバーし、プロジェクトは一旦完了することになる。

今後は、一時帰国して、再度の派遣要請により赴任し、ボランティア活動を継続することになる。

昨年9月以来、ボランティア活動を1年経験して、「海外ボランティア活動」について、私なりに理解出来た部分がある。「組織や他の人から依頼されてするのではなく、自発的な意志を持って、自分に出来ることを考え、実践する。対価や見返りを求めず、自分の満足感や、文化・価値観などの違いを乗り越えて得られる現地の人との人間関係などがその報酬である」がボランティア精神だ。

私の場合、この国の色んな事情でかなりチャレンジの部分もあったが、自分の経験した分野であったことや、とても有能なコーディネーターが私の活動をサポートしてくれたことにより成果に繋がったと考える。

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