スリランカには、大きく分けてシンハラ人とタミール人が住んでおり、それぞれシンハラ人(72.9%),タミル人(18.0%)の人口比率となっている。この両民族が長年にわたり、内戦を繰り広げていたが、つい2009年に終わったばかりだ。
この両者はルーツが違って、シンハラ人はもともとのスリランカ(昔のセイロン)の人、タミール人はインドから紅茶栽培の労働者として連れてこられた移民だ。
したがって、両者は民族としてのルーツが違うばかりでなく、言葉や宗教も全く異なるため、互いに受け入れがたいところがある。
ジャフナはこのタミール人が住む町で、町の様子から言葉からコロンボとは様子が異なる。
戦争で痛んだ建物などもまだ残っており、観光開発も進んでおらず、これからと言うところだ。今回、このスリランカで違った文化を持つタミール人が住む町を歩いてみた。
ヒンズー教寺院、ナッルアーコビル
まず、タミール人が信仰するヒンズー教のシンボルとして、ジャフナでもっとも大きなヒンズー教寺院ナッルアーコビルに行ってみた。
今はお祭りの時期らしく、道路を通行止めにし、路上には露店がギッシリと並んでいた。
このナッルアーコビルは、948年に最初に寺院として建てられ、現在の建物は1734年オランダ統治時代の建物で300年近い歴史がある有名な寺院。
多くのヒンズー教信者が訪れていた。
男性は上半身裸で入る
ヒンズー教寺院には、男性は上半身の衣類を脱いで入る決まりがある。
私もそれにならって中に入った。
何でも願い事を叶えてくれると言う寺院の中では、厳粛な雰囲気の中で、セレモニーが行われている模様。時折り「ヒュー」のような歓声が上がっていた。
内部は大変広く本堂をグルっと廻れるようになっている。柱や飾り物は金色に塗られ、少し左に進むと水浴びに使用するのか、池のような大きな水たまりがあった。
ジャフナフォート
次に向かったのは、ホテル近くのジャフナフォート。ここジャフナフォートは1618年ポルトガル統治時代に建造されたが、その後オランダの統治下に、そして1795年からはイギリスの統治により、1948年の独立まで管轄下となった。
現在、観光資源開発として、内戦により荒廃したフォートの修復作業が行われているところである。
ジャフナ公立図書館
白亜の建物が美しいジャフナの公立図書館。 南アジアでは最大級と言われている。
1933年に建設されたが、その後、内戦の中、1981年に焼失。2001年に再建され、2003年より再オープンとなった。
開館時間があるので、注意。
毎日4:30pm ~ 6:00pmの間、開いている。ただし、月曜日は休館日。
中庭での写真撮影はOKだが、図書館内での写真撮影、ビデオ撮影は禁止。
また、建物内に入るには靴を脱ぐ必要がある。